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理事長からのメッセージ

ニューノーマルを意識した高血圧医療のみらい

2020年10月26日、伊藤裕先生の後任として、日本高血圧学会の理事長に就任しました。副理事長の野出孝一理事(佐賀大学)、苅尾七臣理事(自治医科大学)とともに、学会が一丸となって本会の目的である高血圧に関する研究や社会への啓発活動に通じて、広く国民の皆様の健康増進に寄与する活動を展開してまいります。

日本高血圧学会は、2018年に「高血圧みらい医療計画」を策定しました。「良い血圧で健やか100年人生」というスローガンを設け、「高血圧の国民を10年間で700万人減らし、健康寿命を延ばします」という目標を掲げています。この2年間は、新型コロナウイルスの感染流行が始まり、予定に沿った計画に加え、国民の皆様向けに新たな取り組みもしてまいりました。新型コロナウイルス対策として、感染症の事や血圧管理の疑問に答える動画と、外出自粛が叫ばれる中、自宅でもできる簡単体操の動画のYouTubeでの公開です。簡単体操は、シドニーオリンピックの競泳代表の萩原智子さんにご出演いただいています。

新型コロナウイルス流行を契機に、世間では「ニューノーマル」という言葉を耳にする機会が増えました。確かに、生活様式が変わり、医療へのアクセスも変わる状況では、「新しい日常・常識」を考慮して国民の皆様の健康維持に努める必要があります。これまでも高血圧学会員は、高血圧の予防・治療、高血圧を持つ方々の健康の維持のために様々な側面から研究と診療を続けてきました。決して、“血圧が高いから薬を飲みなさい”といった単純なものではありません。何が「ニューノーマル」になるかは不透明ですが、学会員は常により良い医療につながると考える新しいことを研究しており、その中に「ニューノーマル」があると信じております。

「高血圧みらい医療計画」の戦略となる3つの柱の一つは、「国民が血圧管理に自ら取り組む社会づくり」です。2019年には、「減塩推進東京宣言」を発表し、塩分摂取量<6g /日を達成することを目標に6つの戦略を立てて活動を推進しています。さらに、「高血圧ゼロのまちづくり」を目指す自治体を全国公募し、具体的な活動支援を行っています。これらの活動においても、血圧や塩分摂取に関する情報を自らどのように得て活用するかは、「ニューノーマル」に含まれるものになると考えています。さらなる研究の推進によって、「国民が血圧管理に自ら取り組む社会づくり」につなげていきたいと考えます。

また、2022年10月には、世界の高血圧研究者が京都に集まり国際高血圧学会を開催する予定です。テーマは、「食・運動・AI」です。このテーマと共に、国民の健康増進のための「ニューノーマル」を少しでも明らかにして、日本と世界を繋げる中でさらに健康増進につながる道を探してまいります。

高血圧症は、日本人の4300万人が有している病気ですが、ほとんどが無症状のために放置されることも多く、長年の積み重ねで脳卒中、心臓病、腎臓病、認知症などに関係してきます。まずは、自分の血圧を知ることが第一歩です。自らの生活習慣を血圧が上がらない方向に正すことが管理の第一歩であり、最も大事であることもよくわかっている病気です。高血圧学会は、より確かで有益な情報を国民の皆様に届けつつ、真の意味での国民の健康増進・健康寿命の延伸につながる活動を進めてまいります。

特定非営利活動法人 日本高血圧学会 理事長
大阪大学大学院医学系研究科 老年・総合内科学 教授

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