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「高血圧の日」について

毎年5月17日は“高血圧の日”です

日本高血圧学会と 日本高血圧協会は、第30回日本高血圧学会総会において、毎年5月17日を「高血圧の日」と制定することを宣言し、日本記念日協会により認定登録されました。

これを機に、2007年5月17日の「世界高血圧デー」(*1)を中心に実施いたしました高血圧の啓発活動を、2008年からは日本でも正式に「高血圧の日」にあわせて引き続き行ってまいります。

高血圧(140/90 mmHg以上)は、日本人の三大死因のうちの二大疾患である脳卒中や心臓病など、生命に関わる病気を引き起こす最も主要な原因となっています。しかし、高血圧はサイレント・キラーと呼ばれるように、自覚症状がないために、現在、日本に約4,000万人と推定されている高血圧患者のうち実際に治療を受けているのはわずか2割の約800万人といわれています。

日本高血圧学会の松岡博昭理事長(獨協医科大学循環器内科教授)は、今回の「高血圧の日」制定について、「高血圧が脳卒中などの重篤な疾患を引き起こすことについて、一般の方の認知が極めて低いことに危機感を覚えています。5月17日は我々も加盟している 世界高血圧リーグ(*2)が制定した世界高血圧デーです。日本でも同じ日を『高血圧の日』と定め、学会としても日本高血圧協会とともに、各方面の協力を得ながら、一般の方への啓発活動を積極的に進めていきたいと思います。そして、少しでも血圧に不安を感じた方が、医師に相談をしていただけるようになることを期待しています」と述べています。

また、日本高血圧協会の荒川規矩男会長(日本高血圧学会名誉会員・福岡大学名誉教授)は、「高血圧は、いまだに『自覚症状がなければ大丈夫』『血圧は少し高い程度なら大丈夫』と甘く考え、受診せずに放置していて、大変な事態に陥ってから悔やむ人が後を絶ちません。今回の『高血圧の日』制定を機に、高血圧に関する正しい情報をこれまで以上に一般の方々に広く継続的に提供していくことは私どもの非常に重要な任務であると思います」と述べています。

日本高血圧学会と日本高血圧協会は、2008年の「高血圧の日」を中心に、2007年の世界高血圧デーに合わせて実施した、高血圧の理解を深め、自分の健康のために定期的な血圧測定を促す啓発キャンペーン「ウデをまくろう、ニッポン!」(*3)をさらに強化し、展開する予定です。詳細はまたその都度、順次発表してまいります。

*1 世界高血圧デー
「世界高血圧デー:World Hypertension Day」は、国際高血圧学会の一部門である世界高血圧リーグにより、高血圧およびその管理に関する啓発を目的として、2005年に創設されたものです。創設以来、その参加国は増え続け、2007年からは日本も参加し、合わせて25カ国以上が参加しています。

*2 世界高血圧リーグ(World Hypertension League)
世界高血圧リーグ(WHL)は1984年に設立以来、高血圧の危険性と高血圧がもたらす深刻な病気や合併症についての知識を一般市民に伝えるよう世界各国の団体に推奨し、予防と発見、治療に関する情報を提供しています。WHLは国際高血圧学会 (ISH)の一部門で、現在81のメンバーと11のサポート・メンバーで構成されており、日本では日本高血圧学会がメンバーとなっています。

*3 啓発キャンペーン「ウデをまくろう、ニッポン!」
2007年5月17日の「世界高血圧デー」に合わせて行った「ウデをまくろう、ニッポン!」では、健康な生活を送るためには生活習慣の改善と日頃の血圧測定が重要という、高血圧の啓発を目的として、様々なイベントと情報提供活動を行いました。5月17日の「世界高血圧デー」の日には、高血圧(140/90 mmHg以上)を適切に管理(下記ガイドライン参照)して、望ましい血圧値を維持することの重要性を啓発するために、千葉マリンスタジアムで、24時間以内に、どれだけ多くの人が一箇所で「ウデをまくって」血圧測定できるかというギネス世界記録.に挑戦し、世界記録を樹立しました。またスタジアム以外の活動としては、首都圏の大規模スーパーマーケットでの血圧測定のイベントを行うとともに、キャンペーン期間中は、「ウデをまくろう、ニッポン!」啓発ポスターやインターネットの高血圧に関する情報提供ウェブサイトを通して積極的な情報提供を行いました。
日本高血圧学会と日本高血圧協会は、今後も「高血圧の日」のキャンペーン活動を主催し、啓発活動を展開していく予定です。

* 高血圧治療ガイドラインで定められている血圧目標値および至適血圧値

75歳以上の患者さん まずは150/90mmHg未満、可能であれば140/90mmHg未満を目標に
75歳未満の患者さん 140/90mmHg未満
蛋白尿を伴った慢性腎臓病・糖尿病を合併している患者さん 130/80mmHg未満
至適血圧値 120/80mmHg未満

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